大阪あべの筋。
大阪市阿倍野区と住吉区を縦断するメジャーな道路です。
これだけではピンとこない人が多いかもしれませんね。
では、現在日本一の高さを誇っている「あべのハルカス」という高層ビルはご存じでしょうか。
その横を通っている路面電車の道があべの筋といったほうが分かりやすいかもしれません。
あべの筋を南へ進んでいくと、大きな交差点があり、そこに三菱UFJ銀行を見つけることができます。
何気ない風景です。
…ところが、今から約40年前、この地で恐ろしい大事件が発生していたのです。
三菱銀行人質事件
現在から約40年前となる1979年1月26日。
私は小学生になるかならないかくらいの年でした。
そんな私でも、はっきりと記憶しているくらいの大事件が発生しました。
現場は三菱銀行北畠支店。
一言で言えば、銀行強盗なんですが…。
犯人はお金を盗んで逃げることに失敗すると、人質をとって銀行に立てこもったのです。
その人質を裸にしたり何人も殺害していくという、非常にショッキングな事件でした。
犯人が立てこもっている様子は、当時のニュースにも流れ…。
緊張状態のまま一晩が過ぎたのです。
そして翌朝となり、犯人が新聞に目を通す一瞬のスキをついて、警察が犯人を射殺。
犯人はその場で死亡します。
ドラマのラストシーンのような光景ですが、人質事件で犯人射殺により解決に至った事件は、日本ではほとんどありません。
あまりにもショッキングな事件のため、その後、ドキュメンタリー番組などでも取り上げられています。
子供だった私も、その映像を見てすごく恐ろしかったのを覚えています。
興味のある方は、「三菱銀行」「人質事件」で検索をかけてみてください。
跡地はどうなっている?
上記のような昭和の大事件。
現在はどうなっているのでしょう。
冒頭でも触れましたが、何事もなかったように、大きな交差点には、三菱UFJ銀行があります。
建物を改築したのかどうかは分かりませんが、当時と場所は同じです。
現在は、何事もない平和な風景となっています。
そして、びっくりしたのが、私は若い頃、その近くに住んでいたのです。
普通に上記の銀行も使っていたんですよね…。
上記の大事件と自分の生活を結びつけることもなく…。
本当に気づきませんでした。
大阪の街は奥深いです。