大阪ではG20サミットが無事に終わりました。
大阪府警や府民の協力もあり、渋滞もなく、なんとか無事に終わったようです。
これについては、とてもよかったと思っています。
で、今回は、大阪の高速道路ということで、ひとつ珍しいスポットを紹介したいと思います。
大阪府民の中では、もう有名な話かもしれませんが…
世界的に見るとかなりの希少スポットらしいんです。
ビルを貫通する高速道路の場所
高速道路がビルを貫通しているのは、大阪市福島区にある「TKPゲートタワービル」です。
ここを貫通しているのは、渋滞で有名な阪神高速道路11号池田線になります。
車で、池田から梅田方面へ走行すると、環状線へ行く道と梅田出口へ行く道とに分岐する地点があります。
このうち、梅田出口へ向かう道へ進むと、すぐに、高速道路がビルの中を貫通する場面に出くわします。
円形のビルの中に高架がかかっており、車が吸い込まれて行くように見え、なかなかの迫力です。
大阪で車を運転しない人でも、大阪空港から梅田行きのバスに乗ると、このスポットを通過することができます。
希少スポットができた歴史
TKPゲートタワービルと阪神高速道路は、何らかの事業提携をしているわけではありません。
では、なぜこのような奇妙な現象が起きているのでしょうか?
その昔、この土地の所有者はビルを建設しようと計画を立てていました。
しかし、ほぼ同時期に同じ場所に高速道路を作る計画も浮上したのです。
このような場合、普通ならば、話し合いをして、何らかの落としどころをみつけて合意していくはずです。
しかし、このケースでは、両者とも一歩も譲りませんでした。
交渉は長期化し、
「ビルは立てる。高速道路も作る。」
という、前代未聞の決着に至ったのです。
このため、苦肉の策として、ビルの中に高速道路を通すという形態になったのでした。
なお、高速道路とビルは、直接つながっていないため、ビルの入り口から高速道路へ入ることも、その逆も不可能な構造になっています。
ちなみに、契約上は、阪神高速がビルのテナントとして入居している形になっています。
ビルは16階建てで、このうち5階から7階が「阪神高速道路」になっています。
このため、内部のエレベータ表示は、
「1階、2階、3階、4階・・・8階」
となっています。
テナントのひとつである阪神高速が撤退しても、ビル側が取り壊しを行なったとしても、互いに大きな影響はないとのこと。
もちろん、高速道路はシェルターで覆われていて、ビル側の防音装置もバッチリのようです。
大阪人ながら、うまく、できているものだなぁと感心しました。
希少スポットが周囲に与える影響
私は、大阪府内で、何十年も車の運転をしているので、この
「ビルを貫通する高速道路」
というスポットについても、当たり前の風景でしかありませんでした。
しかし、府外や海外の人の反応は大きいようです。
隠れた「大阪の名所」になっているようです。
大阪では、他にも、本町の船場センタービルや、朝日新聞社など、ビルと道路が一体化したようなスポットはあります。
もちろん、それぞれに事情はあるのでしょうが、大阪固有の
・面白さ
・目立ちたがり屋
・大胆な発想
的な文化が根付いているのかもしれませんね。