大阪府豊中市にある蛍池(ほたるがいけ)駅。
阪急宝塚線と大阪モノレールの接続駅として有名な駅になります。
大阪空港が近いことから、乗り換えに利用している人も多いのではないでしょうか。
大阪に住んでいる人にとって、蛍池駅は当たり前のように利用するものとなっています。
しかし、駅名をよく見てみると、蛍池駅には「池」が含まれています。
ということは、近くに、「蛍池」というため池でもあるのでしょうか。
気になったので、調べてみました。
蛍池駅の名前の由来
まずは、蛍池駅の由来について、見ていきましょう。
蛍池駅は、昔、麻田藩の領地となっていました。
そこで、本来ならば「麻田駅」という名前にする案が有力でした。
しかし、阪急の創業者、小林一三が「麻田駅では面白くない」という意向を示したことから、駅名が再検討されることになりました。
当時、隣村の刀根山地区に「蛍ヶ池」という池があり、蛍狩りが盛んだったようです。
この風流な名前こそ、新しい駅名にふさわしいとのことで、駅名は「蛍池駅」になりました。
蛍池駅が浸透するようになってからは、「麻田」という名前は次第に影が薄くなり、駅の近くの町名も「蛍池」に統一されたようです。
蛍池はどこに?
では、当時、名前を決定づけることになった、蛍狩りの名所、蛍ヶ池とは、一体どこにあるのでしょうか?
蛍池駅に近い池といえば、南東約100メートルの地点あたりに、箕輪池というため池があります。
しかし、この池は関係ないようです。
そして、現在の蛍池駅から東へ約500メートルほど進んで見ると…
ありました!
刀根山4丁目、刀根山病院の裏手に「蛍ヶ池」という小さなため池を見つけることができました。
特別に目立っているため池ではありません。
しかし、小さくて、静かで、綺麗な池になっています。
今の時代、蛍を見ることはできなくなったようですが、昔、蛍がたくさんいて、駅名の由来にもなったと言われてみれば、そのような気もしてきます。
ため池自体は、ごく普通の目立たないものですが、その名前は、大阪に住んでいる人がほとんど知っている「蛍ヶ池」です。
駅名や地名というのは、面白いものですね。