コロナ禍で重くのしかかる固定費…急務とされる変動費化!

倒産・失業者が増えてきているというニュースを受けて、今回はまじめな話を少しだけ。

私は、自由にフリーランス活動をさせてもらってますが、本業は経営コンサルタントです。

90年代から続けていますので、経営関連の仕事経験は、もう20年を超えました。

今まで、数多くの大企業・中小企業の経営状況(組織・業務・IT)を見てきました。

しかし、今回のコロナ禍のような状況は、初めての体験です。

100年に一度くらいの規模の歴史的災害ではないでしょうか。

バブル崩壊期の経営

バブル崩壊後、日本企業の多くは「3つの過剰」に悩まされ続けました。

「3つの過剰」とは次の3つです。

①債務の過剰
②設備の過剰
③雇用の過剰

このうち、①の債務の過剰については、銀行の貸し渋りや各企業のキャッシュフロー経営への転換の努力で、なんとか改善されてきました。

このため、バブル崩壊から時間が経つにつれて、少しずつマシな体質になっていったと認識しています。

しかし、②の設備の過剰と③の雇用の過剰については、まだ現在も尾を引いているという認識です。

大規模なリストラを断行した企業もありましたが、「無駄な設備」や「働かない高給おじさん」は、いまだに存在し続けています。

それでも、大企業については、アベノミクスインバウンド効果により、一定の業績を上げることができていました。

その結果、人手不足も顕著になり、大学生の就職などは、完全に売り手市場になっていました。

そんな矢先に…。

コロナ期の経営

2020年、新型コロナウイルスが日本を、いや世界を襲いました。

感染対策と同時に、経済対策も並行しないといけないという非常に難しい舵取りが必要となりました。

特に、経済の打撃はかつてないものとなりました。

コロナ禍の牙は、次の2つの産業に容赦無く襲いかかりました。

【A】重厚長大な大規模設備を有する産業(航空、鉄道、鉄鋼、自動車…など)
【B】人を多く抱える労働集約的な産業(芸術、芸能、スポーツ…など)

感染対策に一番効果のある自粛(ステイホーム)が始まったと同時に、需要がピタッと消失したためです。

ここで、思い出してください。

バブル崩壊後の3つの過剰を。

2つの過剰は、まだ解消されてなかったですよね。

「設備の過剰」「雇用の過剰」です。

この2つが、コロナ禍で苦しむ産業に、まともに直撃した形になっています。

バブルの負の遺産が、コロナ禍にも影響しているのです。

経営者は可能な限り固定費の削減を!

コロナ禍で大きな影響を受けた産業【A】【B】は、いずれも固定費の大きい産業です。

感染拡大で需要が少なくなると、設備や人の稼働率が一気に下がり、ダメージを受けやすいのです。

経営としてリスクヘッジするためには、これらの固定費変動費に変えること(変動費化)がオーソドックスな改善手法になります。

重たい経営から身軽な経営への転換です。

具体的な施策としては、

①コア業務ではない業務はアウトソース(外注)する
②正社員に頼らずに、外部のプロフェッショナルを活用する
③キャッシュを生まない不要な設備をなくす(縮小させる)

などが挙げられます。

こう言うと、ほとんどの人が

「そんなこと、分かってるよ。」

と言います。

しかし、頭や言葉では、分かっていたとしても、上記のことを実行させようとすると、そう簡単にはいきません。

業務的な制約や政治的な利権などが、たくさんあるためです。

そこで思考が停止して、放置の道を選択することがどれだけ多いことか…。

①②③を実践し、固定費を変動費化させないと、長期化するコロナ禍には耐えられないでしょう。

100人乗りの船に穴が空いて、30人しか乗れなくなった場合にどうするか。

経営判断するときは、まさに

「今でしょ!」

といった感じです。(かなりの痛みを伴うので辛いでしょうが…。)

①②③いずれも、難易度の高いことです。

まずは、内部のしがらみのない、外部の専門家などに相談することをおススメします。