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「身の丈にあわせてがんばってもらえればいい」

文部科学大臣の発言が波紋を呼んでいます。

大学入試の英語について、従来の大学入試センター試験に変わり、英検などの民間試験が導入される方向になっていました。

しかし、上記の発言が混乱を招き、結果、延期となりました。

言葉で書くのは簡単ですが、今年および来年以降の受験生にとっては大迷惑な話です。

そもそも、この制度、本当に必要なのでしょうか?

民間試験が導入された場合の問題点

従来の大学入試センター試験は一度限りの試験です。

逆に、英検などの民間資格試験は、複数回受験することができます。

しかも、他にも6つか7つの英語の民間資格も対象となるということです。

このため、お金を払って受験すればするほど、高得点がとれる確率は高くなります。

実際、英語の試験は「慣れ」の部分は大きく、受験回数が公平性を欠くという点については間違いないでしょう。

つまり、民間試験が導入された場合、家庭の「経済格差」が問題となってくるのです。

別の視点で見てみましょう。

東京や大阪に住んでいるとあまり考えることはないと思いますが、資格試験は田舎の会場では実施していないことも多いんです。

私も、昔、ある資格試験について、大阪から東京に宿泊して受験した経験があります。

つまり、田舎にすんでいる人は、受験したくても、交通費や宿泊費を支払って受験する必要があるのです。

田舎に住んでいると、1度の試験を受けるだけで数万円が吹っ飛んでいくのです。

つまり、「経済格差」だけでなく「地域格差」というものも存在していることになります。

冒頭の文部科学大臣の発言は、東京視点での発言ですよね。

本来、教育は平等でなければならないのに、これは公平ではないと思われます。

なぜ民間試験が必要なのか?(表向きの理由)

そもそも、「経済格差」や「地域格差」の前に、なぜ、従来のセンター試験ではダメなのでしょうか?

英語のセンター試験では、現在、「読み」「聞き」の2つの能力を測定することができます。

しかし、社会に出て、英語が話せない日本人が多いと言うことから、「書く」「話す」といった2つの能力も測定したいとなったわけです。

ごもっともらしい理由ですが、私は、従来のセンター試験のままでも十分だと思っています。

グローバル化・グローバル化と言われていますが、実際、英語に接している人はそんなに多くないと思われます。

東京の大企業の貿易担当、外資系会社の日本法人、外務省…

などに勤務する人は必須のスキルでしょう。

しかし、大部分の仕事、特に地方に根ざしたほとんどの中小企業は、英語を必要としていないケースが多いです。

私もグローバルプロジェクトを何度も担当していますが、ベースはほとんどが日本語です。

つまり、英語は基礎能力だけ持っていれば、あとは必要な人だけ掘り下げていけばいいのだと考えています。

センター試験では、文法や簡単な文章・ヒアリングを測定し、本当に英語が必要な人は2次試験や個別の学力試験で力を発揮すればいいのです。

多くの人は英語を必要としないわけですから、基礎力を測定する従来のセンター試験で十分だと思われます。

これは数学や国語などの他の科目にも当てはまります。

数学や国語も、従来のセンター試験から、記述式を含むものに変わると言われています。

私は数検1級持ちで、センター数学の塾講師も経験してきましたが、センター試験の数学もよく練られたいい問題ですよ。

理系の人は高得点を狙え、文系の人も勉強すれば点数がとれるように年々改良されています。

記述式の証明問題などは、理系の2次試験でその道に進む人が解けばいいだけだと思います。

多くの人に、行列や数列の記述式問題は不要だと思われます。

なぜ民間試験が必要なのか?(裏向きの理由)

表向きな理由は分かりました。

しかし、私には、この改革に政治利権が絡んでいる気がしてなりません。

仮に英検が必須だとなれば、受験生の申し込みは殺到することが予想されます。

受験料は莫大なものとなります。

英検の団体からすると、自動集金システムの仕組みが完成したようなものです。

政治家が、英検の団体への天下りしやすくなることも容易に想像できます。

他の資格団体も同様です。

普通の人は、今まで聞いたことのないような資格に受験が殺到するわけですから。

さいごに

私には子供が3人います。

今はまだ中学生と小学生ですが、後に、この新しい大学入試試験にチャレンジすることになるでしょう。

現在の高校生は、実際に直面しているので、大変だと思います。

しかし、将来的にもいいシステムであり続けてほしいです。

ましてや、政治や利権など、大人の都合や、東京などの大都市しか見ていないような政策は、本当にやめてもらいたいと思います。

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