国道176号線で、淀川にかかっている十三大橋(じゅうそうおおはし)。
豊中や宝塚から、大阪市内に入る玄関口の役割を果たしているのが、この十三大橋になります。
私も、車で大阪市内に行くときには、この橋をよく通ります。
しかし、今から約60年前、1960年代の頃。
この十三大橋は、連日のように交通マヒを起こす、全国屈指の渋滞地帯であったことは、あまり知られていないのではないでしょうか。
十三大橋とは?
十三大橋は、大阪市淀川区北野(北側)と大阪市北区中津(南側)を結ぶ、淀川にかかるアーチ橋のことを指しています。
現在、南行きは3車線ありますが、北行きは1車線しかありません。
橋の中央部には、路面電車を敷設することも可能な設計になっており、橋自体も重厚感あふれる凝ったデザインになっています。
交通量が急増した1960年代、大阪市内の各地では交通マヒが発生していました。
その代表格が、十三大橋の北詰だったようです。
新十三大橋とは?
これを解消するために、1966年に、十三大橋の少し西側に、新十三大橋が建設されました。
いわゆる十三バイパスです。
新十三大橋は、両岸の堤防を跨いで架けられているため、橋の長さは792mにも及んでいます。(十三大橋の長さは681mです。)
しかし、橋のデザイン自体は、十三大橋と比べると、非常にシンプルなものになっています。
1967年には、新十三大橋のさらに西側に、大阪北部と大阪市内を結ぶ阪神高速道路も開通しました。
これにより、渋滞の名所だった十三大橋の北詰の問題は解消されたようです。
現在、新十三大橋は、すべて北行きに制御されており、淀川のはるか北側で国道176号に合流するように設計されています。
十三大橋が南行きメインですので、効率的な交通整理が行われているといえるでしょう。
このため、ラッシュ時は多少の渋滞はあれども、全国屈指の渋滞地帯からは脱却し、今ではスムーズな交通状況になっています。
十三の恒例イベント
毎年8月上旬、この十三大橋および新十三大橋の近くでは「なにわ淀川花火大会」が開催されています。
昔は、大阪の花火大会といえば、「PLの花火大会」が有名でした。
しかし、最近は、淀川花火大会のほうが有名になってきているような印象を受けます。
おしゃれな十三大橋と、シンプルな新十三大橋。
その近くに打ち上げられる大きな花火。
あなたも、一度、なにわ淀川花火大会で、十三大橋と新十三大橋を眺めて見ませんか?