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私は、フリーランスの業務改革コンサルタントです。

現在は、週3日ほどを使って仕事をまわしています。

同じような働き方を目指す場合、人それぞれ、道は異なると思います。

しかし、本業としての会社員時代に、きちんとスキルを身につけておくという点は共通ではないでしょうか。

詳しい点については、下記の記事をご覧ください。

参考:人生100年・副業解禁時代に、週3日だけ働いて生活する方法!

このうち、今回は、私が会社員時代、スキルを身につけたかった時代に、やらかしたコンサルティングの失敗談を紹介します。

なぜ怒られたのか分からない私

コンサルティングを始めたばかりの頃、私はある報告書を作成し、クライアントに発表する機会がありました。

その報告書の冒頭、私は、次のような文章を書いていました。

「本報告のポイントは主に3つあります。それは…。」

何も問題のない表現だと思いますよね?

私もそう思っていました。

しかし、この冒頭の言葉について、私は上司からこの3時間ほど説教をうけたのです。

未熟だった私には、何をやらかしたのか、全く意味の分からない状況でした。

ECRSフレームワーク

業務改革を進めていく上での方法論として「ECRS」というフレームワークがあります。

これは、次の4つの要素で構成される考え方です。

E:Eliminate(排除:なくせないか)
C:Combine(統合:いっしょにできないか)
R:Rearrange(交換と順序替え:順番をかえれないか)
S:Simplify(単純化:簡単にできないか)

このECRSは、よく業務の改善において活用されます。

業務を改善していく場合、まず、「E(なくせないか)」を考えていきます。

例として、無駄な会議や報告をなくしていくことが挙げられます。

コストもかけずに簡単にできるので、効果もそこそこあります。

「E」の検討が終わった後は「C(いっしょにできないか)」を考えることになります。

類似の業務を結合・集中化することで、工数や設備の削減効果を狙うのです。

これもさほどコストをかけずに実施可能です。

「E」と「C」が終わった後に検討するのが「R(順番をかえれないか)」です。

作業順序や作業場所、人員をうまく入れ替えることで、部分的に業務の再設計を行うことができます。

入れ替え作業的な意味合いが強いため、あくまで部分最適な小さな改善にとどまることが多いです。

最後に登場するのが、「S(簡単にできないか)」です。

業務の実態を分析した上で、あるべき姿を設計し、それに向かって改革を進めることになります。

システムを入れて作業を効率化したり、複雑な業務をアウトソーシングしたりすることなどです。

「単純化」するということ

ECRSの4つの視点のうち、4番目の「S(単純化)」について、もう少し見ていきたいと思います。

・議事録を、A4用紙1枚に限定する
・報告書を、テンプレート化する
・稟議フローを、短縮化する

会社で仕事をしていれば、「単純化」の例は、いくらでも思いつきます。

「単純化」は、周囲から喜ばれることが多いです。

現状が複雑だからです。

では、なぜ現状が複雑になってしまうのでしょうか。

これには、さまざまな事情があると思われます。

私の経験上、未熟な人に限って、物事を複雑に考えている点が多いように感じます。

・勉強を始めたばかりの人が、あれもしないとこれもしないと、ということで参考書を買いまくる
・家電製品に、一部の人しか使わないような機能をたくさん盛り込んで、普通の人が使いこなせなくなる
・知識が豊富なため、あれこれと話し込んでしまい、結果としてスピーチ時間をオーバーする

どれも、よくある話です。

人間、複雑なことを複雑に伝えるのは簡単です。

そのまま伝えればいいからです。

しかし、複雑なことを簡単に伝えることには高いスキルを要します。

ここが重要なのです。

私が上司から怒られた理由

冒頭の話に戻りましょう。

私はなぜ怒られたのでしょうか。

私は当時、複数のプロジェクトでさまざまな経験をしていました。

経営視点での課題も、現場の課題も、制約条件もいろいろ知り尽くしていました。

報告書にも、その点について、盛りだくさん記述しました。

ただ、限られた時間の中、それを全部報告することは不可能でした。

とりあえず、私は特に言いたいことを3点にまとめ上げました。

ただ、それ以外にも言いたいことは多々ありました。

それが無意識のうちに冒頭の表現につながっていたのです。

「本報告のポイントは主に3つあります。それは…。」

私は、伝えたいことは3点だけのはずです。

しかし、それは氷山の一角であり、他にもたくさんありますよ(私は把握していますよ)ということを、「主に」という言葉に、無意識のうちに込めていたのです。

中途半端に複雑なことをいろいろ把握していたので、いろいろ伝えたかったのでしょう。

未熟でした。

本当に優秀なコンサルタントなら、

「本報告のポイントは3つあります。それは…。」

と言い切ってしまうことでしょう。

複雑な話を、単純化しているのです。

それ以外のことはここで論点としないのです。

私のように「主に」という言葉をつけてしまうと、ポイントを3つに選ぶときに、十分絞りきれていないように思われ、3つ以外のポイントは何なのか、勘ぐられることになりかねないのです。

せっかく整理して、3つのポイントに要約したのであれば、自信をもってそのように言い切るべきだったのです。

これはコンサルタント業だけでなく、日常生活でもよくあることだと思います。

話を単純化するということは、伝えたいことがクリアになっている、つまり明確化されている状況を意味します。

相手へのメッセージ性をよく考えて、コミュニケーションをとる。

どの分野においても、これは最低限のスキルなのではないかと学習しました。

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