
私は、子供の頃、大阪府堺市の泉北ニュータウンに住んでいました。
80年代当時、泉北ニュータウンは、団塊ジュニア世代の子供が多く、とても賑わっていました。
泉ヶ丘駅を筆頭に、栂・美木多駅、光明池駅と3つの駅があり、駅前は商業施設などで、とても栄えていました。
泉ヶ丘駅前や光明池駅前には「天牛堺書店」という名前の書店があり、私もよく立ち寄っていました。
新書に加えて、中古の本も売っていたので、当時はとても重宝していました。
しかし、この「天牛堺書店」、先日(2019年1月28日)に、なんと経営破綻してしまったのです。
天牛堺書店とは?
天牛堺書店は、私が子供の頃から、泉北ニュータウンに存在していました。
もう少し正確に言うと、昭和38年に、津久野駅前に「津久野店」を開業したことが始まりだったようです。
似たような名前の書店に「天牛書店」というのもありますが、全くの別物です。
昭和43年に「株式会社 天牛堺書店」として法人化し、それ以降、堺市を中心に店舗の拡大を進めていったのです。
品揃えもよかったですし、雑誌も充実、古書の販売もあり、なかなか手に入らなかった漫画などが手に入った貴重な書店でした。
晩年になると、書籍や雑誌だけでなく、CDやDVD、文具なども取り扱っていたような気がします。
梅田やなんばの大型書店とは異なり、こじんまりとしていて、人も混雑していなかったので、私にとっては、とても心地よい空間でした。
消えゆく街の書店
天牛堺書店の経営破綻は、本当にショックでした。
しかし、視野を広げてみると、最近、本屋さんを見なくなったと思いませんか?
客観的に見ても、書店の数は、激減しているのです。
1990年代には、国内に約20000店舗あった書店が、2019年には、約半分の10000店舗にも減少しているとのことです。
1990年代といえば、インターネットが始まった頃です。
ネットで書籍の買い物ができるようになり、街中のリアル書店は立ち読みする場所という位置付けに成り下がってしまったのでしょうか。
本自体も売れなくなり、かつ、店舗の粗利も稼げない状況から、街中の書店は悲鳴を上げていると考えられます。
時代の流れなのでしょうか。
電車の中で、スマホを見る人はいても、本を読んでいる人はとても少なくなったような気がします。
私は、リアル書店が大好きです。
このまま衰退の一途をたどらないよう、なるべく、リアル書店に足を運び、いい本はきちんと購入していきたいと思います。
さようなら、天牛堺書店…そして、長い間、お疲れ様でした!